活動報告

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ゲノム編集トマトに関するオンラインセミナー「育てますか?ゲノム編集高GABAトマト」(R3年1月23日)

ゲノム編集トマトに関するオンラインセミナー「育てますか?ゲノム編集高GABAトマト」を1月23日(土)に開催しました。

2020年12月に日本で最初に栽培・消費が可能となったゲノム編集高GABAトマトについて、開発者である筑波大学の江面先生から開発に至った経緯から届出のプロセスまで丁寧に説明していただきました。続いて、農林水産省の高島さん、食生活ジャーナリストの会代表の小島さん、大阪いずみ市民生協の松本副理事、奈良女子大学大学院生の井口さんを交えて、安全性・表示・環境影響・科学コミュニケ―ションについて意見交換を行いました。参加者の皆様とはチャットを利用した質疑応答を行い、様々な立場からの疑問や意見を共有することができました。

参加者は約400名でした。2時間半の長丁場でしたが多くの方に最後までご視聴いただき、ゲノム編集食品への関心の高さが伺えました。

録画したオンラインセミナーはYouTubeでご視聴いただけます。

ゲノム編集生物と社会について考える(R1年7月6日)

日本学術会議によるシンポジウム「ゲノム編集生物と社会について考える」が7月6日に日本学術会議講堂で開催されました。ゲノム編集の未来を考える会も共催しました。

http://www.biosci.osakafu-u.ac.jp/foge/2019/05/15/480/

参加者は約150名。冒頭、オーガナイザーの京大名誉教授の佐藤さんが様々な立場の人によりゲノム編集が議論されていく必要があると述べました。

筑波大の江面さん、京大の木下さんがそれぞれ農作物、水産物のゲノム編集の開発状況について話題提供をおこないました。続いて筑波大の大澤さん、明治大の中島さんが環境省、厚生労働省の規制の考え方について説明しました。大阪いずみ市民生協の松本さんは生協の取組を名古屋大の立川さんは科学者と消費者の意識のギャップについて報告しました。

パネルディスカッションではスピーカーにコープデリ生協連合会の種瀬さんがパネリストに加わり北大の石井さんがファシリテーターを務めました。フロアからも質問が取り上げられ活発な意見交換が行われましたが、まだまだ時間が足りないように思われました。

全体を通して多くの参加者がゲノム編集食品に大きな関心を持っていることが伺えました。

ゲノム編集食品とどう向き合うか(R1年6月24日)

奈良市立一条高校3年生39名と奈良女子大学4回生3名が大阪府立大学を訪問し、科学技術コミュニケーション活動「ゲノム編集食品とどう向き合うか」を実施しました。第一部では本学の山口夕准教授がゲノム編集技術と厚生労働省の食品としての取り扱い方針について解説し、生徒がその内容について議論し、政府の取扱い方針に対する反対の立場になって考えました。「政府への信頼性の問題」や「何かあった時の責任の所在」などの意見も出ました。第2部で大阪いずみ市民生活協同組合の三原章次さんが生協のゲノム編集食品に対する考え方(案)について紹介しました。事後アンケートでは、取り扱いには注意が必要だがゲノム編集技術が期待されている結果となりました。

TTCバイオカフェ「カレーライスとゲノム編集」(R1年5月10日)

令和510日に東京テクニカルカレッジのバイオカフェで小泉望教授が「カレーライスとゲノム編集」というタイトルで話をしました。令和最初のカフェで沢山の参加者(これまでで一番多かったらしいです)から数多くの質問が出て充実したカフェでした。一方、答えられない質問も複数あって、勉強が足りないと反省しました。

詳細は以下を参照してください。

http://www.life-bio.or.jp/topics/topics748.html

食と農業の未来を考える(PartIII)(H31年4月23日)

日時:4月23日(火)14:00 ~ 16:00

場所:大阪いずみ市民生協

第1部の講演ではハウス食品グールプの今井真介さんが、タマネギを切った時に生じる催涙成分を合成する酵素と遺伝子を発見した経緯を話されました。この成果により今井さん達はイグノーベル賞を受賞されています。

第2部のパネルディスカッションでは大阪いずみ市民生協の勝山暢夫さん、三原章次三原さん、農研機構の田部井豊さんに大阪府大の小泉望が加わって、ゲノム編集食品の取扱いについて意見交換を行いました。ファシリテーターは大阪府立大の山口夕(大阪府立大)が務めました。取扱いの取りまとめに関与された田部井さんの参加により、具体的な情報に基づく議論が出来ましたが、より深いコミュニケーションにはもっと時間が必要と思われました。

 

食と農業の未来を考える(PartII)H31年3月26日

実用化が近いゲノム編集食品として毒の無いジャガイモが知られています。また3月には厚生労働省からゲノム編集食品の取り扱いについての考え方が示されたところです。今回のイベントでは毒の無いジャガイモの開発をおこなっている大阪大学の村中俊哉さんが話題提供を行いました。続いて、大阪大学の平川秀幸さんがコーディネートする形式で、村中さんに一条高校の犬伏さんと大阪府大の小泉も加わってパネルディスカッションを行いました。参加者の多くは生協の理事さんでしたが、大阪府大の学生や一条高校の生徒も議論に加わりました。イベント後のアンケートも合わせるとゲノム編集食品にはまだまだ不安があることがわかりました。

食の進化について考える(H31年3月5日)

ゲノム編集食品に関する話題がマスコミを賑わしています。遺伝子組み換え食品とゲノム編集食品は同じではありませんが、遺伝子組み換え食品にまつわる議論を無視してゲノム編集食品について考えることはできません。この取り組みでは米国で作られたFOOD EVOLUTIONという遺伝子組み換え食品に関する映画に日本語字幕を付けたもの上映会を行いました。上映会に続いて山口准教授がファシリテーターをつとめ、古谷さん(大阪府大院生)、犬伏さん(一条高校教諭)、河端さん(生産農家)、伊藤さん(コープこうべは元理事)、椎名さん(京都府大)をパネリストに映画を題材に遺伝子組み換えをいろいろな角度から考えました。多くの論点があることが改めて明らかになり、ゲノム編集について考える上でも参考になると考えられました。

FOOD EVOLUTIONのファンサイトはこちら

http://foodevolution-fan.jp/

 

 

 

 

 

養殖魚のバイオテクノロジー ゲノム編集マグロと遺伝子組換えサケを例に-(10月24日)

活動名:養殖魚のバイオテクノロジー ゲノム編集マグロと遺伝子組換えサケを例に-

日時:平成301024日 143016:30

活動場所:河内長野市市民交流センター

活動概要:
河内長野市民を主とするシニアカレッジの「くろまろ塾」で水産研究・教育機構 増養殖研究所の正岡哲治博士がマグロやサケといった養殖魚のバイオナノテクノロジーについて主にゲノム編集を中心に話題提供をおこないました。技術面に限らず日本の養殖魚の現状や魚の品種改良、水産物の安定供給などについても話がありました。講演に続いて、参加者は6グループに分かれて、養殖魚へのゲノム編集の適用の是非について議論しました。クリッカーを使ったアンケートも取り入れ、他の人も意見も参考にしながら受講生がいろいろな意見を出しました。海洋資源の保護には必要という意見もある一方、生態系への影響や食べても安全なのかという懸念の声もきかれました。

遺伝子を操る -ゲノム編集とは何か-(10月17日)

活動名:遺伝子を操る -ゲノム編集とは何か-

日時:平成301017日 150016:30

活動場所:河内長野市市民交流センター

活動概要:
河内長野市民を主とするシニアカレッジの「くろまろ塾」で大阪府立大学の小泉教授が話題提供と質疑応答をおこないました。最初に聴衆の意見を聴きたい旨の希望が述べられました。続いて遺伝子、DNA、ゲノムの違いや進化、品種改良の際にはDNA(遺伝子)が変化することが説明されました。DNAの変化には自然放射線や人工的な放射線照射による二本鎖切断が原因となります。しかし、それらはランダムに起こります。一方、近年開発されたクリスパー・キャス9などを使ったゲノム編集を使えばDNAの特定の場所を切断し、変異を起こすことが可能です。この技術により毒の無いジャガイモや涙の出ないタマネギが作出することが可能です。沢山の質問票が出され、会場からの質問もあったため全ての質問に答えることができなかったことは残念でした。

ゲノム編集とカレーライス?(10月13日@新潟県立自然科学館)

活動名:ゲノム編集とカレーライス?

日時:平成301013日 150016:30

活動場所:新潟県立自然科学館

活動概要:
ミュージアムカフェでサイエンスカフェを行いました。大阪府立大学の小泉教授が一般の方を対象にDNA、遺伝子やゲノムの概念に続いて、涙の出ないタマネギを題材にゲノム編集について話題提供をおこないました。ファシリテーターは福島郁子さんが担当しました。重イオンビームにより育種された涙の出ないタマネギ(スマイルボール)がすでにハウス食品から発売されています。このサイエンスカフェではこのスマイルボールと冷やしたタマネギ、常温のタマネギを実際に切ってみて涙が出るかどうかを試した後、食べ比べを行いました。実際に現物を手に取ることで単に話を聞くだけよりも理解が深まったようでした。

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